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【 VOL.33】 なが〜〜〜い つぶやき  
     
 
 

あっち
 
なが〜〜〜い つぶやき

たいてい月に1回、高速バスで東京に出かける。
いつも窓側の席を予約する。
海抜800mから0mへと「降りてゆく」空、山、川の光景は1ヶ月はかかる季節の変化を2時間にギュッとちぢめて見せてくれる。
こうした山を抜ける道の楽しさも勿論だが、家々の連なる都心へとバスが入れば、そこには一方的に馴染みとなったお気に入りの家が何軒かある。
たとえば周囲を庭のほとんどない◯◯ハウスというような家々に囲まれても頑固に効率の悪い姿を残している縁側のついた昭和の家だ。
高速からまる見えのその庭の小さな家庭菜園や物干、軒に置かれたハシゴ。
妄想の中ではその家主とすっかり顔なじみだ。

もう去年の秋の話となるが、以前は年に3、4回乗っていた新幹線に3年ぶりに乗る事があった。
この3年で急速に私の動体視力が衰えたのだろうか。
新幹線のスピードに本当に驚いた。
川を渡っても湖が見えても「どこだっけ?」と考えてる間に次から次へ景色は飛んでゆく。 畑も家も飛んでゆく。
目玉が右に左に行ったり来たりをする間に、妄想する余裕も無く関西の目的地に着いてしまった。

あの3月の地震の後、あまりにもたくさんの犠牲を払ったけれど、これで人は進む事ばかりに力を入れる事を止め、立ち止まり振り返り掘り下げる事を始めるだろう、そうするしかないだろうと、少し安堵もしたのだ。
当然リニア計画も、磁力が人や自然に与える影響もよく分かってない今、立ち止まらざるを得ないだろうと思っていた。

そんな「思い」は私があまりに無知な為なんだろうか。

地震後かなり早い段階で、今回の地震を「天罰」発言した東京都知事と当時の大阪府知事、現大阪市長が東京に大地震が来る事を想定し大阪とのパイプをより強くする事が至急必要だとリニア計画を積極的に進めようと意見を交わしたという報道があった。  「エェッ?」
その後、リニアに関する報道はルートの設定、駅の設置場所、費用、より具体的現実的なものが増えてきた。  「本気?」

開けた箱から飛び出して行ったモノ達は今更、振り返る事はしないのか?
本当に最後に箱の底に「希望」は残っているのだろうか?

無力な私はここに長々と、そして、短くつぶやく。

    「リニア反対」

2012.1.15
追分 めぐみ
 
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