追分めぐみ   サイトマップ  
exhibition message essay gallery contactus shop
展示会情報

 
【 VOL.42】 あさくって、かるくって、か~るくて、あま~い。  
     
 
 

守りか攻めか
 
あさくって、かるくって、か~るくて、あま~い。

「このところ何もできない、というより、したくない気持ちでいっぱいで本当に何もせず日々を過ごしている。」 3月末。

「このところ陶器の仕事が穏やかに楽しい。なんだか呼吸するように仕事ができている気がする。」 4月中旬。

どちらも私の「このところ」のメモ。
別々のところに書いたメモを読み返すまで、自分の「このところ」に真逆の気持ちが起きていた事すら忘れていた。
あさくって、かるくって呆れてしまう。

すっかり喉の奥まであらしてしまった咳の風邪が次の日になっても、その次の日になっても良くなる気配がまったくなく1週間以上も吐くような咳が続き、体ばかりか心までヘトヘトになった事がある。
熱もとっくに無くなり薬も飲んでいるのだから後は「薄紙を剥ぐような」快復を辛抱強く待つしかなかった。
しかし、行きつ戻りつするその症状では薄紙の剥がれてゆくような実感はさっぱりなかった。
それでも「いつのまにか」呼吸が楽になり「いつのまにか」治ってしまうとその瞬間はあったはずなのに「いつのまに」治ったのかを気にする事も無く休みない咳のつらさもすぐに忘れて、あっという間に日常に戻っていた。

たいした仕事もしていないのに一人前にスランプというやつだろうか。
この2年ほど、いつもいまひとつ灯りが足りなくてモノの輪郭がはっきり見えないようなもどかしさの中であがいてみたり、じっと身構えてみたりという事を繰り返している。

そんなところに久々に感じた「このところ」の穏やかな気分。
又、か~るくひっくり返るかもしれない。 ひっくり返るだろう。
それでも、もしかしたら今、薄紙の1枚剥がれた瞬間に気がついたのかなあと思ったりしている。


2012.5.30
追分 めぐみ
 
preview List next
 
CSE YOUSEE VERASHOP
COPYRIGHT Creative System Engineering Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.