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【 VOL.45】 たった一人の「あなた」へ。  
     
 
 

天豆から駒
 
たった一人の「あなた」へ。

発注や発表を次々と乞われるような人気作家ではない。
自分が制作を止めてしまえば、その日で終わってしまう、そんな作家だ。
そんな作家である自分がなんで苦しんでまで創り続けなければいけないのか。
創りたい気持ちより創れない気持ちの方が強かった。

なんの疑いも迷いもなくこの道に入り、自分なりにではあるが生き生きとここまで突き進んできた。
なのにここ数年、どこで道をまちがえたのか、色もない形も臭いもない、ぶよぶよとしたゼリーでできたかのような空間に閉じ込められたような気分だった。
沈むでもなく浮かぶでもなく、無理して突き進もうとすると意外な力ではね返され、それならばとじっとしていたら、いつまでもいつまでも一人ぼっちで、このまま膝を抱えたままゼリーの中に溶け込んでしまいそうだった。
出口が見えなかった。

だが最近、この色のなかった世界にかすかに光を感じはじめた。
長かった、遠かった。だけどどうにか少し抜け出たらしいのだ。

随分と飛躍するようだが、このHPのエッセイを休まず書き続ける事が今回の脱出の大きな後押しになってくれた気がする。
自分の心が動いた事をたとえ読者が「たった一人」だとしても伝えようと書き続けた。
すると、自分が本当にしたい事、したくない事、好きな事、嫌いな事がもう一度自分にはね返ってはっきりと見えてきたのだ。

今、久々に自力で呼吸ができてるような気分だ。
まだまだ調子に乗って深呼吸でもしようものなら灰色ゼリーが鼻から口から、どっと入ってきそうでおっかない。
しかし、ここでこの光を再び見失う事だけはしたくない、してはいけない。
毎日少しづつでも焦らずに、でも確実に一歩でも半歩でも光の方に進みたい。


そんなわけで(?)制作の時間がもっと必要になってきました。
エッセイは月一回のペースに減らします、が続けます。

あなたの「在る」事が私の「在る」事に繋がっている。
それを感じることができて本当にありがたかったです。

ありがとうございました。そして、これからもよろしく。


2012.7.15
追分 めぐみ
 
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